発音についてのレッスン、「loveとrub」「busとbath」に多くのコメントをいただきました みなさん、発音には苦労されているようですね。
リスナーのようこさんからも、“発音方法”に関するこんな質問をいただきました。
質問
脱 カタカナ英語を目指して頑張っているのですがどうしても舌と口の動きがスムーズに行きません。
例えば
「Then there is the train that stops at a downtown station.」
という文だとすると、thの音とtの音が沢山ありますよね。
「Then」の n で少し奥に引っ込めた舌先をまた前方に持ってきて「th」を言ったり、「(i)s」 の後に 「th(e)」 を言ったり「train」 の nを発音した後に また「th」・・・
って、ネイティブの方はこれを忠実に発音しているのですか?
それとも楽に発音する方法はあるのでしょうか?
お答え
ご質問ありがとうございます。まず「忠実に発音しているのか?」という点、もちろん忠実に発音しています。一方で、「楽に発音する方法」もやはりあると言うべきでしょう。実際、ネイティブスピーカーは楽に発音している訳ですからね。
例えばsing[]とthing[
]。日本語の発音には[
]も[
]も存在しないので、便宜的にカタカナ表記する場合、最も近い音として認知される「シ」を充て、いずれも「シング」と表記されます。ところが英語ではこれらの音はまったく別の音、極端に言えば似ても似つかない音ですから、きちんと分けて発音しなければ正しく認知されません。こういう意味で、ネイティブは「忠実に」、言い換えれば、きちんと「差別化」して発音していると言える訳です。
一方、仰る通り、nからthへの切り替えは、日本人にとっては非常に難しく感じられます。舌の移動が長距離になるからです。これはネイティブスピーカーにとっても同じこと。舌の移動距離が変わる訳ではありません。彼らは「楽に」というより「効率的に」舌を動かしているのです。例えば、舌先の出し方を小さくして、前歯の裡に軽くタッチさせるだけ、という感じでしょうか。敢えてカタカナ表記をすれば、例文の三つ目に来る単語theは、口の形や舌の位置は「ダ」に近く、したがってどちかと言えば「ザ」よりも「ダ」に近い音になるかと思います。
さて、発音の練習法ですが、まずはゆっくりでかまいませんから口や舌の動かし方、位置を正しく覚えましょう。そして必ず音読してください。実際に音を出さなければ、発音の練習にはなりません。だんだんとスピードを上げるうちに、口や舌が一番効率的な動きをマスターするようになります。
それからテキストなしで英文を聞き、真似して言ってみる。意味なんか分かんなくてもかまいません。音を拾う練習です。聞こえない音は発音できません。洋楽を利用するのも良い方法かと思います。ガンバレ!
ご質問の英文を練習してみましょう。
Then there is the train that stops at a downtown station.
忠実に、ゆっくり発音:
ナチュラルスピードで発音:
…ということで、今日は、英語の口の動きになれるための、早口言葉のレッスンをお届けします。
英文スクリプト
We’ve got another question from our listener. It’s about how to speak a sentence smoothly when it contains1 a series of rather difficult sound to pronounce2, such as “th”.
When we’re learning English, we always have phonetic3 problems. As you’ve been aware, The English language has some sounds that do not exist in the Japanese language, such as th, r, l, and v. My small advice is that you should first train your ears, because you can’t pronounce what you don’t hear.
Also, when you speak English, you move your mouth differently from when you speak Japanese. So, training your mouth may help. Would you like to try some tongue twisters4 for exercise?
Here’s one: She sells seashells by the seashore. Let me try: She sells seashells by the seashore. Ready for the next? How many cans can a canner can if a canner can can5 cans? Now, let me try: How many cans can a canner can if a canner can can cans? Not bad, Huh? Let me give you one more: There was a minimum of cinnamon in the aluminum pan. Let me give it a shot: There was a minimum of cinnamon in the aluminum pan.
I know you know, but you have to start slowly and clearly. Then go faster, and faster, gradually6, till you get it right. In the meantime7, if you’re a real beginner, how about this one: World Wide Web
スクリプト訳文
またまた質問を頂きました。内容は、例えば「th」のように発音がやや難しい音が繰り返し出てくる場合、スムーズに発音するにはどうすればよいか、というもの。英語の学習には発音の難しさがつきものです。ご承知の通り、英語にはあって、日本語にはない音というのが存在します。TH、R、L、Vなどです。私としては、まずは耳を鍛えることをお勧めします。聞こえない音は発音できないからです。
また、英語と日本語では口の動かし方も異なります。もしかしたら、口の鍛錬も効果があるかもしれません。試しに早口言葉をいくつかやってみますか?
まずはこれ。She sells seashells by the seashore. (彼女は海辺で貝殻を売る) 私がやってみましょう。She sells seashells by the seashore. 次、いってみますか? How many cans can a canner can if a canner can can cans? (缶詰屋が缶詰を作れるとしたら、缶詰屋はいくつの缶詰を作れるか) じゃあ、やってみましょう。How many cans can a canner can if a canner can can cans? なかなかのもんでしょう? それではもうひとつ。There was a minimum of cinnamon in the aluminum pan. (アルミニウムの鍋の中に最小限のシナモンが入っていた) いきますよ。There was a minimum of cinnamon in the aluminum pan.
分かっているとは思いますが、初めはゆっくりはっきりと。そしてうまくできるようになるまで、だんだんとスピードを上げていきます。では、ほんとにほんとにビギナーの方、こんなのはいかがですか? World Wide Web
発音記号を見ながら練習してみましょう
She sells seashells by the seashore.
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How many cans can a canner can if a canner can can cans?
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There was a minimum of cinnamon in the aluminum pan.
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World Wide Web
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