They deserve each other. — どっちもどっちな二人

まずは復習。覚えてますか 「A deserves B」。
基本的な定義は「AはB(を受ける)に値する、ふさわしい」です。deserveはちょっと使い方が難しい単語かもしれません
辞書 に載っている最も一般的な定義が、実際の訳文でそのまま使われることが少ないからです。

例えば…

 John deserves to be fired.
 (ジョンはクビになってもしかたがない。)

 Jack doesn’t deserve Jill.
 (ジルはジャックにはもったいない女性だ。)→過去のレッスン

 You deserve a vacation.
 (君が休暇を取っても誰も文句は言わない。)

 さて、表題のフレーズです。

 They deserve each other.

 「のだめカンタービレ」英語版の第1巻 に出てきます。”They”はピアノ科落ちこぼれ(じゃないんですが、ホントは)ののだめちゃんと、ヴァイオリン科落ちこぼれの峰クン、台詞の主は学園きっての優等生、千秋先輩です。意味は「互いに相手にとってふさわしい、似合いのカップル」ということですが、ちょっと注意 が必要です。というのも、このフレーズは良い意味で「お似合い」のカップルには使わないからです。いわば「割れ鍋に綴じ蓋、どっちもどっち」な二人に対して使われる表現なのです

 実はこのフレーズ、以前に取り上げた「アメリカン・ビューティー」にも出てきます 主人公レスターの娘で高校生のジェーンに、その隣人で同じ高校に通うリッキーが駆け落ちをもちかけます。ちなみにリッキーは穏やかな外見とは裏腹に、麻薬の密売で金を稼ぐけっこうなワル 友人のアンジェラが引き留めるのも聞かず、ジェーンは駆け落ちに同意してしまう。そこでアンジェラが言います。“You deserve each other.” ここでもやはり「どっちもどっち」な二人ですね

 結婚式にお呼ばれして、「お似合いのカップルね」と言うとき、”They deserve each other.”はダメですよ

ちなみに、、、本当に「お似合いのカップルね」と言いたいときは…その昔レッスンで取り上げたのですが、覚えてますか
ヒントは「meant」ですヨ

  You’re meant for each other.

もうひとつ。
苦労してダイエット を成功できた そんなとき、ずっと欲しかった某ブランドのバックが目についた…そんなときの独り言。「これくらいいいよね。」にも、deserveが使えるそうです。I deserve it.(がんばったんだから、ちょっと高いけどいいよね。ご褒美、ご褒美!)
そんなシーンに出くわしたら、ぜひ、英語で独り言を言ってみてくださいね


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