Curiosity killed the cat. — 好奇心猫をも殺す

今日は久々にことわざをいくつかご紹介しましょう

豚さんつながりで探そうと思ったんですが、pigやswineを使う格言って思ったよりなくて、ちょっと意外に思いました。愛用の慣用句辞典にはひとつあるきりです。

 Buy a pig in a poke.

昔々の英国では、農夫が袋(poke)に豚を入れて市場に売りに行ったそうな。ところがなかにはあくどい売り手もいて、発育不良の子ブタ、ひどいときには子猫を入れて、客に中身を見せずに売ったらしい。食品偽装の歴史は古いんですね。これがこのことわざの由来。それで今日、中身を自分の目でしっかり確かめずに(あるいは騙されて)、怪しげな品物を買うことを、buy a pig in a pokeと表現するわけです。活用のヒントとしては、やっぱり否定の命令形(しちゃだめ)が使いやすいでしょう。例えば中古の車や住宅などを買うときは、現物を確認してから相応の金額を支払うべきです。適当に買っちゃおうとしている人がいたら、さあ、言ってあげてください。

Don’t buy a pig in a poke!
(ちゃんと現物を見て買いなさいよ。)

「豚に真珠」と「猫に小判」ではありませんが、「袋の豚」の親戚筋にこんなことわざがありました。

 Let the cat out of the bag.

由来は上に同じ。豚だと思って買ったのに、帰宅して袋から出してみると、中身は猫! 現在では、「(うっかり)秘密を漏らす」という意味で使われます。もちろん、悪徳農夫である必要はありませんが、「いいか、こいつは秘密だ、誰にも言うなよ」なんてときにはこう言うわけです。

Don’t let the cat out of the bag.
(秘密を漏らすなよ。)

さて表題のことわざ。

 Curiosity killed the cat.

有名なことわざですね。猫は九生と言いますが、あんまり知りたがりだといくつ命があっても足りません。「興味本位であちこちに首を突っ込むと痛い目を見るぞ」という警告です。「好奇心はほどほどに」ということでしょう。

豚さんの出てくる慣用句としては、以前、when pigs fly をご紹介しました。この機会に復習してね。


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