最近、国債発行額の上限引き上げに関する米議会の論争 にからみ、デフォルトという言葉をよく耳にします。
「デフォルトの危機」とか「デフォルトの回避」のように使われており、この場合は「債務不履行」という意味で、金融分野の言葉です。債権の発行者が破綻等で利子や元本の支払いを停止することですね
The Free Dictionary による定義は簡潔明瞭です
To fail to pay money when it is due.
(支払期日に支払わない)
一方、IT分野の人々、少なくとも kaori 君にとっては、デフォルトはまず「デフォルト設定」なのだそうな どうして同じ言葉が「債務不履行」であったり「デフォルト設定」であったりするのでしょう
実は、default の最も基本的な意味は「何もしないこと、為すべきことが為されないこと」なのです
パソコン用語の default は「初期値」とか「工場出荷時設定」などと訳されます。システムが割り当てた初期値を用いる、つまりユーザーが自分で設定しないので、「デフォルト設定」なのです
一方、金融用語の default は辞書の定義にもあるように、支払うべき利子や元本を支払わないので、「債務不履行」という訳語が充てられるわけです
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