once and for all — けりをつける

スコットランドの独立反対を訴える演説 の中で、キャメロン首相はこんな表現を用いました

There’s no going back from this. No rerun.
This is a once-and-for-all decision.

There is no going back は「後戻りできない、いまさら引き返せない」という意味です。よく使われるのでこれも覚えちゃってください rerun (re-run) は「再びランする」ことで、再放送とか再上映とか再選挙などの意味で用いられます ここでは「やり直し」ということでしょうか。

で、表題の once and for all。The Free Dictionaryはこんなふうに定義しています。

If you do something once and for all, you finish doing it so that it does not have to be dealt with again.

つまり、何か問題に対処するとき、同じ問題が二度と再び持ち上がらないように、きっぱり決着をつけるということですね。同義語としてfinallypermanentlyを挙げる辞書もあります。表題では「けりをつける」という日本語を用いましたが、訳語としてはしばしば「きっぱりと、今回限りで、これっきり」などを充てます。

The Free Dictionaryから例文を引用します。

I’m fed up with arguing about this. Let’s just settle this argument once and for all.
「この問題についてあれこれ議論するのはもううんざりだ。今度こそ、この議論にきっぱりとけりをつけよう。」

さて、キャメロンさんの演説ですが、副詞句のonce and for allにハイフンを打って形容詞として使っています。once-and-for-all decisionとは、文脈からも分かるとおり、「最終的かつ恒久的な決定」という意味ですね。やり直しもなし。後戻りもなし。

The Free Dictionary – once and for all


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