英語の本はしゃべるのだ、とウチの Kaori クンはのたもうた。
「だってさ、book saysっていうじゃない?」
確かに。動詞 say の主語はヒトに限りません。
the book says, my watch says, your face says … モノやコトも主語になります。ちょっと小難しい言葉を使うなら無生物主語ですね。
この無生物主語の文章を訳すときは、ちょっと工夫が必要です。例文を挙げますので2つの訳文を比べてみてください。
The book says the largest animal on earth is the blue whale.
– その本は、地球上で一番大きな動物はシロナガスクジラだと言っています。
– その本によると、地球上で一番大きな動物はシロナガスクジラだということです。
個人的には直訳もけっこうカワイイと思うし、わざと「いかにも訳しました」的に訳すことも実際あるんですが、日本語として自然なのはやっぱり二番目ですね。逆に言えば、こういう英文がすらっと出てくると、アナタの英語もめっきり英語らしくなると思います!
say と同じ使い方をする動詞には、tell、show、indicate、explain などがあります。いっしょに覚えてしまいましょう。
さて、今日の本題は、実は無生物主語ではないんです。じゃ何かというと、say に三人称単数現在(いわゆる三単現)の s を付けたとき(says)の発音。発端は冒頭の発言ですが、Kaoriクンが「ブック・セイズ[seiz]」と言ったので、「それはちょっと違うかも(^^;)」となったわけです。
これ、日本人にはけっこう多い間違いのようです。正解は「セ-ズ[sez]」で、セとズの間に半角分の長音符号、俗に言う音引き(ー)を入れると丁度イイ感じになると思います。
げ、とか思ったアナタ、今日を限りに「セイズ」から「セーズ」に切り替えてくださいね。
She says; He says; It says;
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