うん、行かない – YES or NO

YES/NOで答える疑問文を yes-no question と言います。closed question も同じです。ちなみに what/when/why などの疑問詞を使う疑問文は wh-question と言います。

yes-no questions は YES/NO で答えるんだから簡単かというとそうでもありません。そもそも YES/NO で答えられない yes-no questions だって人生には山ほどあります。仮に、この世のすべての yes-no questions が YES もしくは NO で答えられるものだとしても、それが英会話となると一筋縄ではいかない(T_T) 日本語の「はい・うん」が常に YES に変換されるわけではなく、当然「いいえ」なら NO に決まってる、なんてこともないからです(^^;)

そんなこと知ってるよー。そうですよね。でもこの際ですからおさらいしておきませんか?

例えば。

「いっしょに来ないの?」
「うん、行かない。」
「ほんとに来ないの?」
「うん、行かない。」

英語にすると。

“Won’t you come with us?”

“No, I won’t.”
“Are you sure (you won’t come with us)?”

“Yes, I’m sure (I won’t come with you).”

日本語では「いっしょに来ないの?」と訊ねられた場合、「いっしょに行かない」ことを肯定して「うん」と答えるのですが、英語では「いっしょに行く」を否定して「NO」と答えます。「行く」ならYES、「行かない」ならNO。一方、「ほんとに来ないの?」は Are you sure? で表現しています。「(いっしょに来ないというのは)確かなのですか?」と訊かれて「確かです」と肯定するので英語でも YESです。

もうひとつ古典的な例。

「犬、好きじゃないの?」
「いや、そんなことないよ」

“You don’t like dogs?”

“Yes, I do like dogs.”

日本語では「犬が好きじゃない」ことを否定して「好きではないことはない」つまり「そんなことない」と答えています。英語では上でも述べた通り、「好き」ならYES、「好きではない」なら NOです。

さて、相手が単純に「あなたは犬が好きですか?」ではなく、「あなたは犬が嫌いなのですか(好きではないのですか) ?」と訊ねる場合、この質問に先立ってあなたの言動に「この人はもしかしたら犬が苦手なのかもしれないな」と思わせる何かがあったのだと推察されます。実際には犬が好きな場合、日本語では相手の推察をダイレクトに否定して「いや、そんなことはないよ」と言い、それによって「犬は好きだ」ということを言外に肯定します。

英語ではどうか。英語でも実は相手の推察をインダイレクトに否定しています。I do like dogs の do は like を強調するものです。「好きだ」を特に強く言うことによって、「嫌いだなんてことはないよ」という意味を込めているのです。

ちなみに「犬が好きではない」と答えるときはNOで答えるわけですが、このやり取りを日本語にするときはやはり要注意です。

“You don’t like dogs?”

“No, I don’t like dogs.”
「犬、好きじゃないの?」
「うん、好きじゃない。(はい、好きではありません。)」

「うん」と「好きじゃない」は日本語ではいっしょに使えますが、英語では YESに続けてI don’t like dogs と言うことはできません(>_<) 冒頭でも述べた通り、「うん・はい」はいつでもYES、「いや・いいえ」は必ず NO に呼応するわけではないんですね。

ちょっと小難しい説明になってしまいましたが、これも習うより慣れろ。一度身についてしまうと間違えろと言われても間違えるのが難しくなります。数をこなしてください。ぜひっ!


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