がんばれ! – Hang in there!

英語の字幕付きで邦画を観るというのはちょっとかったるい気がするかもしれませんが、なかなかどうして、けっこうおもしろいです。「へ~え、英語ではこんなふうに言うんだな」という発見が随所に見られます。

ちょっと古いですが、「ALWAYS 三丁目の夕日」は個人的におすすめです。例えば、集団就職で上京してきた女学生たちが駅でお別れするシーン。互いに「しっかりねー」と励まし合います。字幕ではこうなっていました。

Hang in there!

「がんばる、ふんばる、くじけない」という意味です。また、子どもたちが駄菓子屋の店先で「くーだーさーいーなー」と叫ぶシーンの字幕は Hello! でした。ちょっと肩すかしな感じがしないでもないけど、私自身、他に思いつきません。反対に、英語の映画でこんなシチュエーションがあったとしましょう。 Hello に「こんにちは」という字幕はつけませんね。「ごめんください」とか「すみません」とかでしょう。

他にも日常的に使う表現がたくさん出てきます。例えば…

Give me a break!
「勘弁しろよ」
You’re good-for-nothing!
「この役立たず!」
Yummy!
「おいしい!」
Never mind.
「何でもないわ(気にしないで)」
No big deal.
「(謝罪に対して)まあいいってことよ」
Bull’s eye!
「図星だ!」

ちなみに私が注目したのは pipe dream という表現です。下町の自動車修理屋のおやじさんが、「いつか会社と呼べる規模まで事業を大きくする、これは絵空事なんかじゃない」というくだりがあるのですが、この「絵空事」が pipe dream です。 pipe はアヘンを吸引するときに使うパイプです。アヘン中毒者がアヘンを吸いながら見る幻覚が pipe dream。転じて、「幻想、妄想、夢物語、見果てぬ夢」となるわけです。


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