ちょっといい? – You got a minute?

映画『アメリカン・ビューティー』にこんなシーンが出てきます。

主人公のレスが自分のデスクで仕事をしていると、上司のブラッドがやってきてこう言います。

Hey, Les, you got a minute?

日本語で、誰かに話がある、頼み事がしたいという時、「ちょっといいかい?」と言いますね。少々くだけた言い方ですが、英語ではしばしば上のような表現を用います。

a minute は1分間、ここでは「わずかの時間」を意味します。a minute の代わりに、a second とか a moment でも同じです。

映画の字幕では文字通り「1分間」と訳していますが、それには訳があります。レスの返答を見ると、その訳が分かります。

 For you, Brad, I’ve got five.

 five とはもちろん、five minutes のことです。つまり、「ブラッド、君のためなら(1分と言わず)5分だってかまわないよ」と言っているのですね。1分だって5分だって実際にはたいした違いはありませんから、少なくともこの場面に限って言えば、やや皮肉を込めた返答と言えるでしょう。

さて、ついでと言ってはなんですが、時間 にまつわる表現で、少々紛らわしい表現をご紹介しましょう。下の二つのセンテンスの違い、分かりますか?

a) Do you have time?
b) Do you have the time?

a) は相手に対して「自由になる時間はあるか、時間をもらえるか」と訊ねる時に用います。「a) 今、時間あるかい?」という感じですね。一方、timeに定冠詞を付けただけで、b)の意味はガラリと変わってしまいます。こちらは「b) 今、何時ですか?」と訊ねる時に用います。間違えやすいので、ここでしっかり覚えてくださいね。


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