反動 – backlash

先日、朝の情報番組を見ていたら、女性のコメンテーターが「バックラッシュ」という言葉を使っていました。

バングラデシュの女性議員が大学の試験で8人もの替え玉を使った云々というニュースだったのですが、この報道に対して女性のコメンテーターが「こういう事件があると、だから女性はだめなんだ的なバックラッシュが出てくる」のような発言をしていました。そういうことってありますね。

さて。本日のお話は替え玉云々ではなく、「バックラッシュ」という言葉です。

仕事柄、割と新しいカタカナ語を使うときは、「もう十分日本語になっているかしら」といつも考えます。それで私の耳は「バックラッシュ」に反応してしまったんですが、どうでしょう。既に日本語になっているかしら。

バックラッシュはbacklashです。英単語です。文脈から分かる通り、「反動」とか「揺り戻し」を意味する言葉です。lashは「激しく打ち付けること」なので、それにbackがついて激しい「反動」を表すんですね。

Longmanの定義を見てみましょう。

a strong negative reaction by a number of people against recent events, especially against political or social developments

最近の出来事(特に政治や社会の問題)に対して、集団的に起こる、強烈でネガティブな反応。日本語では前述した通り、しばしば「反動」という訳語が使われますが、もちろん、別の訳語がふさわしいケースもあります。

ちなみに英辞郎には「ピンと張ったロープなどが切れたときに起きる、急激な後ろ向きの動き」とう説明も載っています。物理的な「反動」ですね。

Longmanの例文です。

The 1970s saw the first backlash against the women’s movement.
1970年代には女性運動に対する最初の反動が起こった。
The management fear a backlash from fans over the team’s poor performances.
首脳陣はチームの成績不振に対してファンから批判の声が上がるのを恐れている。

いっしょに使われる前置詞として againstfrom を覚えておきましょう(こういうのをコロケーションと言います)。


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