curbside pickupって何のこと?

コロナ禍のせいでよく使われるようになった言葉やフレーズがあります。前回ご紹介したWFHという略語もそうです。今回取り上げる curbside pickup も同様です。

さて。curbside pickupとは何のことでしょう。

日本でも「ネットで注文、店舗で受け取り」はもうおなじみですが、カーブサイドピックアップはそのバリエーションとでもいいましょうか。「ネットで注文、駐車場で受け取り」みたいな感じです。

curbsideのcurbは「縁石」のことです。車道と歩道を隔てるアレですね。私はときどき躓いて転びます。curbsideはあの道路や歩道の縁石に沿った部分なのですが、「縁石側受取」と言ってもぜんぜん分からない。どうせ分からないならということでしょうか。そのまま「カーブサイドピックアップ」とカタカナ表記することもあります。

アメリカの郊外に建つウォルマートやターゲットと言えば、平屋の建物とだだっ広い駐車場が特徴的です。日本人からすると、とんでもなく贅沢な土地の使い方です。で、こういうスーパーでお買い物をすると、店員さんが買ったものを駐車場まで運んで、車の荷室に積み込んでくれるサービスがあります。

あちらで「カーブサイドピックアップ」を利用すると、ネットで注文したものを店員さんがカートに入れて駐車場まで持ってきてくれるのです。客は車に乗ったままでよい。

なので私は翻訳原稿にcurbside pickupが出てくると、文脈や想定の読者にもよりますが、「ネットで注文、駐車場で受け取り」と訳したりします。「ドライブスルー受け取り」を使うこともあります。

最後にひとつだけ。カーブサイドの「カーブ」は縁石を意味するcurbです。イギリス英語ではkurbと綴ります。「曲線」(日本人が「カーブ」と言われて一番最初に思い浮かべる「カーブ」)を意味するcurveと混乱しないように。


このコンテンツについてコメントする(質問もこちらへ)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です